「とりあえず生!」から始まる、ちょっと変な夜。
「今日は、お酒じゃなくて『炭水化物』をメインに楽しもう」
そんな一風変わった決意を胸に、私たち3人(食べ盛りの20代と、胃腸に年季の入ったアラフォー2人)はミライザカの暖簾をくぐりました。
入店したのは、まだ夜も浅い時間。
店内は程よく落ち着いていて、「お、今日は少し空いているかな?」というゆったりとした空気。ガヤガヤしすぎないこの雰囲気、実はじっくり料理を味わいたい今日の私たちには最高のコンディションです。
とはいえ、ここは居酒屋。
いきなり釜飯を頼むわけにはいきません(笑)。
まずは、キンキンに冷えたプレミアム・モルツで乾杯!
喉を鳴らしながら「くぅ〜っ!」と一杯やりつつ、私たちの視線はすでに、メニューの最後の方にある『麺&飯』のページに釘付けになっていました。
「よし、今日はここ、全部いっちゃいますか」
20代の若手の不敵な笑みとともに、ミライザカの〆メニュー全制覇という、贅沢すぎる戦いの火蓋が切って落とされたのです。

ビールで喉を潤した私たちが、真っ先に店員さんへ伝えたのは『特製釜めし』。
そう、ミライザカの釜飯は卓上で一から炊き上げる本格派。完成まで約20〜30分かかるため、これは「逆算」して最初に頼んでおくのがデキる大人の嗜みです。
「よし、これでメインの準備は整った」
待ち時間を彩る「最強の脇役」たち
釜飯がパチパチと音を立て始めるまでの間、まずはビールに絶対合う「間違いない」おつまみを指名しました。
よだれ鶏: ピリ辛のタレが、これから炭水化物を迎え入れる胃袋を心地よく刺激。
焼き鳥盛り合せ: 清流若どりの旨みをダイレクトに。これぞミライザカ!
よだれ鶏を頬張り、焼き鳥のタレをビールで追いかけながら、改めて今日の目的を3人で再確認します。
「全網羅」に向けた作戦会議
「いいですか皆さん。今日は〆を『添え物』にはしません。全8種の麺飯メニューすべてを、正面から味わい尽くします。そして最後には、忖度なしで自分のNo.1を決めてください」
私がそう告げると、20代の彼は「望むところです!」と焼き鳥の串を置き、アラフォーの友人は「出汁の深さまでしっかり見極めますよ」と眼鏡をクイッと上げました。
「〆」としてだけでなく「一品料理」としての完成度も重視。
自分の世代・今のコンディションに最も刺さったものを選ぶ。
他の2人と被ってもOK。自分の直感を信じる。
卓上の釜から立ちのぼる湯気が、少しずつ食欲を煽る香りに変わってきました。
さあ、いよいよ怒涛の炭水化物祭りが始まります!

作戦会議を終えるやいなや、まず運ばれてきたのは2種の麺。
テーブルに並んだ瞬間、3人から「おっ」と声が漏れました。
器が少し小ぶりな、いわゆる「ハーフサイズよりは少し多め」の絶妙なボリューム感。
「これなら全制覇、いける!」
3人の確信が深まったところで、まずは麺から攻略開始です。
まずは『担々麺』から。
ひと口啜ると、胡麻の芳醇な風味が鼻を抜けます。後から追いかけてくる心地よいピリ辛感。「この値段でこのクオリティはアリだわ…」と、アラフォーの友人が思わず独り言。
しっかりコクがあるのに、重すぎない。一軒目のウォーミングアップとしても、お酒の後の「喝」としても申し分ない一杯です。
煮干し好きが唸る:特濃 煮干しラーメン
続いて、本命の『特濃 煮干しラーメン』。
これが凄かった。最初は「まろやかかな?」という優しい口当たりなのですが、後から「煮干し!!」という強烈な旨みがガツンとやってきます。まさに特濃。
チャーシュー: 居酒屋と侮るなかれ。クオリティが高く、肉の旨みがしっかり。
アクセント: シャキシャキの「刻み玉ねぎ」が、濃厚なスープに清涼感をプラス。
「これ、〆じゃなくてメインで専門店出せますよ」と、20代の彼がスープを飲み干しそうな勢いで絶賛。煮干しのパンチが効いているので、ビールがまた進んでしまうという嬉しい誤算も。

次に来たのは、テーブルが一気に華やぐ『おちょこ寿司』。
「可愛い!」と声が出るビジュアルですが、食べてみるとその実力は本格派。しっかりとした酢飯が使われていて、満足感は想像以上です。
3人で「どれ食べる?」と盛り上がりながら、それぞれが直感で一皿をチョイス。
20代代表:『アボカドサーモン』
「間違いない組み合わせ。サーモンが肉厚で歯応えがあって、アボカドのクリーミーさが最高!」
アラフォーA:『季節のおすすめ(いか)』
「この日の『いか』、鮮度が良くて甘みがすごい。お酒の後にこのサッパリ感は正義」
アラフォーB:『サーモンオニオン』
「オニオンのシャキシャキ感とサーモンの脂が、酢飯と完璧にマッチしてます」
ちなみに『ねぎとろ』は一旦ステイして、後の楽しみへ。
「これ、シェアもいいけど、1人一皿ペロリといけちゃうね」と3人の意見が一致。バラエティ豊かなネタが揃っているので、全種類独り占めしたくなる逸品です。
そして、満を持して登場したのが『太麺焼きそば』。
実はこのメニュー、グランドメニューが変更されるたびに、並み居る新メニューを退けて生き残ってきた「ミライザカ史上最古」の麺飯メニュー。その実力は、ひと口食べればわかります。
麺の弾力: 「もちもち」なんて言葉じゃ足りないくらいの噛み応え。
味付け: 居酒屋らしい濃いめのソース。これが、一軒目からのビールにも、中盤のハイボールにも寄り添ってくれるんです。
「シンプルだけど、結局こういうのが一番旨い」と、20代の彼が一番大きな声で頷いていました。長く愛されるには理由がある……。ミライザカの歴史を胃袋で感じる瞬間でした。


おつまみと麺、焼きそばを堪能した絶妙なタイミングで、卓上のコンロが静かに役目を終えました。注文から約30分。じっくりと、しかし確実に炊き上げられた『特製釜めし』の開門です。
蓋を開けた瞬間、3人を包み込んだのは、湯気に紛れて漂う出汁と鶏の芳醇な香り。
「あぁ、これは間違いない……」
米一粒一粒がしっかりと立ち、ツヤツヤと輝いています。ひと口食べれば、強すぎず弱すぎない「ちょうどいい」塩梅の味付け。
「お酒の最後には、この優しさが染みるね」と、アラフォー組も納得の表情。
怒涛の追い込み!ねぎとろのっけ寿司&お茶漬け
ここで、待機させていた「ねぎとろ」が本領発揮です。
運ばれてきた『ねぎとろのっけ寿司』を見て、3人とも驚きました。
ねぎとろ: 予想を上回るボリューム!まさに「のっけ」の名に恥じない山盛り感。
満足度: おちょこ寿司でステイしていた『ねぎとろ』もここで完食。ねぎとろ好きにはたまらない、幸せなループが完成しました。
そして、最後は日本人の心の安定剤『お茶漬け』。
「これだよ、これ」という期待通りの安心感。さらさらと胃に収まっていく感覚は、どんなに満腹でも別腹です。
全8種の麺飯メニューを完食した私たちが、忖度なしで選んだ「今日の一番」を発表します。
【1位】太麺焼きそば
「ダントツです。麺のもちもち感と、あのしっかりした味の濃さが俺好み。ビールを飲んでいる最中も、飲んだ後も、これが一番欲しくなる味!」
【2位】担々麺
「お酒を飲んだ後のシチュエーションを想像しても、この濃厚な胡麻とピリ辛感は最高に合う。濃い味好きにはたまらないクオリティ。」
【3位】特製釜めし
「〆という観点では3位。優しい味で美味しいけれど、ガツンと締めたい今の気分は担々麺に軍配が上がりました。」
【1位】太麺焼きそば
「僕、飲んだ後に家でカップ焼きそばのUFOとか食べちゃうタイプなんです(笑)。それの究極進化版がこれ。ボリューム感もあって最高でした!」
【2位】特濃 煮干しラーメン
「やっぱり〆は麺ですよね。あの煮干しのパンチは、ラーメン屋に行かなくていいレベル。」
【3位】おちょこ寿司
「もっと種類があったら嬉しい!……けど、それなら2人前頼めばいいじゃんって後で気づきました(笑)。次はそうします!」
【1位】太麺焼きそば
「麺が太くてモチモチ。この食感は家ではなかなか出せません。『お店で食べる価値』が一番大きかったのがこれ。文句なしの1位です!」
【2位】特製釜めし
「味付けを含めて、すべてが『ちょうどいい』。これぞ〆にピッタリな安心感。次は中盤に頼んでゆっくり味わいたいです。」
【3位】担々麺
「煮干しも美味しかったんですが、少しパンチが強かったかな。担々麺の方が意外とさっぱり、でも満足感高く食べられました。」
【総評】ミライザカ史上最古の『焼きそば』が、3世代を制した夜
結果、3人全員が1位に選んだのは『太麺焼きそば』でした。
グランドメニュー変更を何度も生き抜いてきた「最古参」のメニューが、20代からアラフォーまでを虜にするという、圧倒的な実力を見せつけられる形に。
ミライザカの麺飯メニューは、どれもが「とりあえず」のレベルを遥かに超えた、主役級の逸品揃いです。
「今日は麺飯をメインに楽しむ!」
そんな、居酒屋の新しい楽しみ方をぜひ体験してみてください。